めがね

‘お姉さん’候補者が次々に消え、相変わらず考え込んでいる正彦。学校では何人もの女の子が彼に声を掛けてくる。‘お姉さん’なんかにこだわらなければいくらでもいい思いが出来るのに…。教師の花子に「放課後来なさい」と言われ、生物実験室に行くと、怪しげな薬を嗅がされて体の自由を失う。花子先生は優秀な遺伝子を持つ精液をコレクションするという変な趣味があり、彼が教え子の中から選ばれたのだ…。

幼い頃に母と死別した正彦は、父と共に4歳でアメリカに渡り、3年前に帰国した。彼には幼い日に優しくしてくれた‘お姉さん’の存在が特別な印象として心に強く刻まれていて、いつか彼女と結ばれたいという思いがある。記憶の中の彼女の顔はおぼろげだった。彼が転んだ時に手を差し伸べてくれた彼女が、麦わら帽子を被っていたことだけは覚えているが…。‘お姉さん’は一体誰なのか？その候補者は数人いる。

荒れ果てた市街…。ここにはかつての華やかな姿はなく、瓦礫に埋もれた廃墟があるのみ。果てしない泥沼の戦いは今も続いていた。その中を兵士達に連れられ、どこにあるのかも定かではない避難場所を目指す女達がいた。彼らは戦火から護ってやる代償に彼女達の身体を要求していた。

エルファーシアに銀の虹を無事に届けたキースは、偶然居合わせたスピカの姿に重なる、もの悲しげな女性の影を見る。スピカの普段のなにげない仕草の中にもその影を感じたキースは、スピカを追った。その先で見たものは美しい女の腕の中で甘美な喘ぎを漏らすスピカの姿だった。

キースとスピカが抱き合う場面に出くわし、呆然として帰ろうとするエルファーシア。そんな彼女を狙う魔物がいた。湖から現れた化け物に連れ去られるエルファーシア。キースは拉致されたエルファーシアを奪還すべく、湖中の古城に向かう。キースの身を案じたスピカ達もそのあとを追う…。果してキース達はエルファーシアを救い出せるのか！？